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大手人材紹介会社の
ハイパフォーマーが語る
新卒エージェントの魅力とは?

稲葉雄敬さん 32歳 大手人材紹介会社 リクルーティングアドバイザー(RA)
福岡大学

大手人材紹介会社の
ハイパフォーマーが語る
新卒エージェントの魅力とは?

大手人材紹介会社
リクルーティングアドバイザー
稲葉雄敬さん

沖縄出身。父はいわゆる九州男児。幼少期は厳しく育てられながらも活発な中高時代を過ごす。大学から沖縄を出て福岡大学へ。インターンからそのまま大手電機メーカーへ入社。ビジネスパーソンとしての基礎スキルを5年間身につける。在職中経営危機を目の当たりにし、組織や人材の大切さを痛感する。その結果、人材領域へ舵を切り、大手人材紹介会社(現職)へ転職。5年目の現在新卒「リクルーティングアドバイザー(RA)」のリーダーポジションとして第一線で活躍。変化の激しい新卒採用市場における「新卒エージェントの魅力」そして、「リクルーティングアドザイザー(RA)の魅力」について聞いてみた。

将来は沖縄でビジネスを

–どんな少年・青年時代を?
父はいわゆるステレオタイプで、「あるべき論」を前提に厳しく育ててくれたんですが…私は若干「やんちゃで活発な」少年時代を過ごしていたと思います(笑)。あと少しひねくれてました、カッコつけてたっていうか…。沖縄っぽくない苗字だったので周囲から勝手に疎外感を感じてて…。将来苗字変えようと思ってましたから(笑)。子供ながらに別物扱いされるのが嫌だったんですよね。同調したい感じが満載でした。。。

–独特な、沖縄っぽさってありますよね
そうなんです、沖縄の人の多くは「沖縄愛」がハンパなく、一般的な地元愛より深い感じがします。でも自分は沖縄に同調したいという思いもありながら、「実際に沖縄の外に出て比較してみなきゃわからないな」って思ってました。ちょっと「斜に構えて生意気な感じ」でしたから(笑)。。。そういった経緯もあり、大学は福岡、就職は東京ということで外に出て行ったわけです。

–実際、外に出て見てどうでしたか?
「やっぱ沖縄っていいな」って思いましたね。前職(大手電機メーカー)の時に、沖縄に転勤になって戻った時期があったんです。その時からサーフィンはじめたんですが、海が生活にとけこんでる感じがありました。生活が豊かに感じたんですよね。その時は自分に家族も出来ていたので、自然な生活が子育てにもマッチしてて、これは「稀有な環境なんだな」って思いました。さらに、観光資源も豊富だしビジネスチャンスも多くあると思い、将来は沖縄でビジネスをしたい、と思うようになりました。

大手電機メーカーから人材業界への転職

–なぜ大手電機メーカーへ就職?
元々海外へ行きたい、という思いがあったんです。沖縄の外に出てみたいという思いの延長線上のような。。。大手電機メーカーであれば海外へ行きやすいという考えからでしょうか。それで当時参加していた大手電機メーカー(前職)のインターンからスルッと入社した感じです。

–入社後はどうでしたか?
役割を全うし、ハイパフォーマーとして実績を残せていました。待遇面も抜群に良かったですね。

–ではなぜ転職を?
「他責ではなく自責で物事を捉えるようになった」から…でしょうか。前職(大手電機メーカー)在籍中に経営危機がありました。社内がザワついていた時期に、私は三枝氏の書籍「V字回復の経営」を読み、「ハッと」気づかされた事があったんです。この経営危機の状況に対して「組織として当事者意識が欠如してる」という事と、「そもそも自分が他責(他人事)にしている」という事です。会社や組織のせい、人や環境のせい…と、そうやって物事の本質から目を背けている事に気づかされた瞬間でした。そこで「人の考え方や組織の考え方」が大事、「組織文化や組織のスタンス」が大事、と考えるようになり、人材業界に興味を持ち、転職へと繋がっていきました。

–数ある人材会社の中でなぜ現職を?
あるメディアに現職(大手人材紹介会社)が取り上げられ、「会社で一番優秀な人が人事を担う」事や「独立する人を応援する文化がある」事を知りました。当時の自分の課題やニーズに極めてマッチしていたので「これは僕の為にあるような会社だ」と本気で思いました、恥ずかしいですが(笑)。現職の内定後面談で私は「(この会社で)僕は成長できますか?」って採用担当者に質問したら「君の成長は約束出来ないけど、君が成長する機会と環境を提供し続ける事は約束する」と言われ、「成長は自己責任」という事も気づかされ、本能的に現職の入社を意思決定しました。

有形商材と無形商材の違い

–転職後どうでした?
めちゃくちゃ苦戦しました。。。前職でハイパフォーマーだったし、イケるだろって思ってたのですが。。。そもそも前職は「有形商材」で商品力のあるモノをルート営業していたのでオペレーションをキッチリ実行する事と、責任感を持って納期通りに納品する事で成果を出す事が出来ていました。それに対して現職は「無形商材」で自分自身が「介在価値」であり、人とのコミュニケーションには必ず根拠が求められ、納得度が無いと成果にすらなりません。つまり「論理思考が不足」していた事が苦戦の原因だったわけです。まぁ、当たり前ですよね、それまでは「振り返り」とかやってなかったので、思考しなかった。。。とはいえQ(四半期)で達成は出来ていたのですが、本質を捉えていなかったので達成した根拠を語れない、ただただアクションで売ってた、という感じでた。。。さらに同期がすごい活躍をしていたので「悔しさと焦り」が追い打ちをかけました(辛)。

–どうやって改善した?
振り返りの際などに、書き出して「見える化」しました。またそれをアウトプットして先輩同僚含め周囲から良質なフィードバックを貰う事でどんどん改善していきました。「良質な」というのは、言い辛い事も含め遠慮せずにズバッとした示唆だという事です。自分の考えに根拠を持てるようになってくると当然クライアントにも根拠を持って説明できるようになり、再現性も出てきました。前職から現職へ転職して、有形商材と違い、無形商材にはより「論理思考」が必要だと痛感しました。

新卒エージェントの魅力

–新卒エージェントの魅力とは?
「挑戦出来る環境」:
近年は学生の完全な売り手市場となり、スカウト型をはじめとする様々な新卒就職サービスが続出しています。また毎年経団連の方針決定があり、大局観を読みながらサービスを進化させて行ったり、営業アプローチを変えていったりする必要があります。こういった変化の激しい環境に揉まれならが挑戦し続ける事が出来るのも新卒エージェントならではの魅力だと思います。

「課題解決スキルの獲得」:
本質的な課題発見とその解決ができる力を獲得出来る事は魅力の一つだと思います。新卒エージェントはジョブ型採用(職種採用)の中途エージェントと異なり、総合職採用で企業のコア人材や将来の経営者を採用するケースが多いです。つまり、クライアント(紹介先企業)のビジョン、戦略、経営を総合的に踏まえた上で取り組む為、上位概念からの課題把握と解決までを経験し、力を身につける事が出来ます。余談ですが、私はクライアントの事が好きなので、忖度なく、言うべき事はハッキリと言うスタンスです。そうしないと本質的な課題解決が出来ないからです。新卒採用というのは特に企業の生命線であり、その企業が好きだから嫌われてでも言うべき時があるんです…とか言いながら言ってから後悔する事もありますが、言い方とかで(笑)。

「やりがい」:
新卒エージェントの魅力というかやりがいというか、醍醐味なんですけど。「全員ガッツポーズのタイミングが一緒」というのがいいですよね。つまり…関係者に内定及び内定受諾が確定したタイミングで「求職者」も「クライアント(紹介先企業)」も「キャリアアドバイザー(CA)」も「リクルーティングアドバイザー(RA)」全員同じタイミングでガッツポーズで喜ぶ…という。何年やっててもこの瞬間はとても感慨深いです。人の人生の意思決定の中で極めて大切な瞬間に対して、自らの介在価値で貢献できる魅力がありますよね。この業界の人ならみんなそう思うと思います。

リーダパーソンエージェント編集部あとがき

稲葉さんは新卒エージェントを楽しんでやっている、インタビューを通じてそれをすごく感じました。特にそう感じたのは、新卒エージェントの魅力について「全員ガッツポーズのタイミングが一緒」だと仰った時です。何よりも素敵な笑顔でそう仰っていたのもあるのですが、自分だけではなく関係者の喜ぶ瞬間が一緒という考えそのものが、このエージェントの仕事の全体像や本質を捉えていて、すごく考えている方で、この仕事自体が本当に好きな方なんだな…と思いました。人材エージェントの中でも中途の紹介と新卒の紹介だけでもこれだけの違いがある、というのも「新卒エージェント」という仕事に志とこだわり持ってやってらっしゃるんだな、と思います。稲葉さんが近い将来沖縄でどんなビジネスを展開するのか?今からとても楽しみです。

編集部一同、自分の就活の時も稲葉さんのような人がいたから、良い就職が出来たんだなぁ…と過去を振り返り感謝をしております。「エージェント」をもっと科学して、「エージェント」をもっとブランディングしたい、と思う今日この頃です。

※インタビュー&撮影:2019年5月16日
※稲葉雄敬さんは仮名です

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